あっという間に夏休みも終わり、普段どおり、やることに追われる日々となっている頃かと思います。
そんな中、海外旅行にも行っていないのに、肌が“時差ボケ”するという現象が増え始めます。
肌の時差ボケって聞いたことがあまりないかも知れませんが、今日はそれを深堀していきたいと思います。
実は、私たちの肌にも、私たちと同じように「時間」が流れています。
朝の光を浴びたときの肌。
日中、外の空気や紫外線にさらされているときの肌。
そして、一日を終えて夜を迎えたときの肌。
同じ自分自身の肌でありながら、24時間365日、ずっと同じ状態で働いているわけではないのですね。
私たちの体には、約24時間周期でリズムを刻む「体内時計(サーカディアンリズム)」が備わっているのはご存知だと思います。
朝になれば自然と目が覚め、活動モードへと切り替わり、夜になれば休息のために眠気が訪れる。
近年の皮膚科学研究では、これとまったく同じように、皮膚を構成する細胞のひとつひとつにも“時計遺伝子”と呼ばれる精巧なタイムキーパーが備わっていることが明らかになってきました。
現代を生きる私たちの毎日は、夜遅くまで部屋を煌々と明るく照らし、寝る直前までスマートフォンを見つめ、就寝時間は日によってバラバラ。
平日は睡眠不足のまま駆け抜け、休日だけ昼近くまで寝溜めをする……。
こうした生活が長く続くと、体が本来持っている生体リズムと、実際の生活時間との間に大きなズレが生じてしまいます。
それはまるで、時差のある海外へ飛んだときに感じる「眠りたいのに眠れない」「昼間なのに頭がぼーっとする」というあの感覚と全く同じなのですね。
つまり私たちは、飛行機に乗って海を渡らなくても、日々の乱れた生活習慣の中で、知らず知らずのうちに肌に“小さな時差ボケ”を起こさせているということなのです。
肌のリズムが狂ったとき、一体何が起きているのか。
そして、夜のお手入れで私たちが本当にするべきことは何なのか。
これまでの肌カウンセリングでお肌を見つめ続けてきたシャレコが夜のスキンケアの新常識を紐解いていきますね。
あなたが眠ったあと、肌は何をしている?
私たちは普段、「眠る=体が休止する」と考えがちです。
そのため、「夜は肌も眠って休んでいるのだろう」と思ってしまいますが、皮膚科学の視点から見ると、肌は決して眠って休業しているわけではありません。

昼間の肌は、過酷な環境に立たされています。
降り注ぐ紫外線、乾いたエアコンの風、吹き出る汗、マスクやタオルの摩擦、大気中の花粉や微粒子……。ありとあらゆる外的刺激から体を守るため、昼の肌細胞は「鉄壁の防御モード(バリアと保護)」でフル稼働している感じです。
そして夜、私たちが布団に入って目を閉じた瞬間から、肌は昼とはまったく異なる「再生と修復のモード」へと一気に切り替わります。
昼間に浴びた紫外線ダメージを修復し、傷ついた細胞間脂質を整え、古くなった角質を押し上げ、新しい健やかな角層を育む準備を整える。私たちが夢を見ている間、肌細胞は昼間の戦いの傷を癒やすために、休む間もなく命の営みを続けているのです。
皮膚の細胞に存在する「時計遺伝子」は、まさにこの昼と夜のスイッチを切り替える司令塔です。
細胞自身が時間の移り変わりを感じ取り、「今は守る時間」「今は立て直す時間」と判断して活動しています。
そうなのです。 朝と夜とで、肌が求めている環境やスキンケアのアプローチが違って当たり前ということだったのです。
旅行していないのに、なぜ肌は「時差ボケ」する?
問題は、私たちの便利すぎる現代のライフスタイルです。
・夜遅くまでブルーライトや強い照明を浴び続ける
・仕事や家事で就寝時間が深夜にずれ込む
・平日と休日で起きる時間や食事の時間が大きく乱れる
このような不規則な刺激が目や脳から入り続けると、皮膚の時計遺伝子は「あれ? 今は昼なの? それとも夜なの?」と大混乱を起こしてしまいます。
これこそが、「肌の時差ボケ(サーカディアンリズムの乱れ)」です。
肌が時差ボケを起こすと、夜になっても修復モードへの切り替えがうまくいきません。
昼間に受けたダメージの修復が中途半端なまま朝を迎えてしまい、バリア機能が低下し、水分を保持する力が衰えてしまいます。
「高い化粧品を使っているのに、最近なぜか肌の調子が戻らない」 「昨日と同じお手入れをしているのに、日によって化粧ノリが全然違う」
そんなときは、化粧品の良し悪しを疑う前に、「私の肌の“時計”が狂って、時差ボケを起こしていないかな?」という視点を持ってみることが大切なのです。
夜の肌に、仕事を与えすぎていませんか?

「夜こそ美肌づくりのゴールデンタイム!」
「寝ている間に、できるだけたくさん栄養を詰め込んでおこう!」
そう言われていますが、導入美容液をつけ、美白美容液を塗り、シワ改善美容液を重ね、高濃度のレチノールやビタミンCを塗りたくり、シートマスクで密閉し、仕上げに濃厚なクリームを重ね塗りする。
良かれと思って施しているこのケア方法ですが、夜の肌に、そこまでたくさんの「過剰なケア」を一気に行う必要があるのか?
昼間ずっと外敵と戦い抜いてヘトヘトに疲れ、夜にようやく自前の力で傷を癒やそうとしている肌。
そのデリケートな肌に対して、
・クレンジングでクルクル
・洗顔フォームでゴシゴシと力強くこする
・汚れを落とそうと熱いお湯で何度も洗いすぎる
・何種類もの強い活性成分を何層も重ねて刺激する
これでは、肌をきれいにしようとしているお手入れが、かえって肌の自立的な修復作業の邪魔をしてしまい、大きな負担(微小炎症)を与えてしまいます。
夜だからこそ、やるべきことはシンプルです。
・やさしく落とす(必要な潤いを奪わないように残しながら)
・決してこすらない(物理的な刺激を与えない)
・角層に十分な水分を届ける(保水)
・肌の土台をつくる(細胞活性化)
・必要以上にベタベタと触りすぎない(軽めの保湿)
シャレコが創業以来23年間、一貫してお伝えしてきたのは、「肌に無理やり何かをやらせるのではなく、肌自身が本来の力を発揮して働きやすい環境をつくってあげること」です。
肌の自然な修復リズムを邪魔しないこと。
これが夜のお手入れの重要ポイントです。
肌に負荷を与えてしまう!以外にもどうしても見過ごせない、もっと本質的なテーマがあると考えています。
それが、「肌の土台」です。
高級な美容成分を入れる前に、「受け取れる肌」はできていますか?

最近、わたしは、ファーム活動(野菜づくり)をするようになっていて、気づいたことがあります。
それは、畑が痩せていない、弱っていない場所は、成長が著しいということです。
畑が痩せているところは、どんなに立派で育ちやすい苗を買ってきて植えてもすぐに枯れてしまいます。
農業で最初にするべきことは、肥料を増やすこととかよりも先に、土を育てることがすごく大事なんだとわかったのです。
育てた土に、水をたっぷり含ませ、「栄養を受け止めて根をしっかりと張れる、土壌そのものを整える」ことができると、スクスク育ち、ゴーヤでもきゅうりでもなすでもとにかくどんどん出来てきます。
肌のスキンケアも、これと似ているなと思いました。
ビタミンC、ペプチド、レチノール、エクソソームなど、現代の美容界には、魅力的な美容成分がたくさん溢れています。
しかし、それらの成分を受け止める「肌という土壌(角層)」が枯れていて、弱り切っていたら、せっかくの美容成分は浸透せず、時間経過とともに蒸発するか、あるいは弱った肌へ逆に刺激となってトラブルを引き起こしてしまいます。
だからこそシャレコでは、美容成分を足し算する前に、「まず成分を正しく受け取れる肌の土台を育てること」を何よりも大切にしているのです。
そうして考えられたのが、シャレコクリームです。
シャレコクリームは「フタをするだけ」のクリームではないのです。
多くのメンバー様はシャレコクリームでの肌の再生力を体感されていらっしゃるので、よくご存知かと思いますが、世の中の一般的なスキンケアの教科書には、こう書かれています。
化粧水は「水分を与えるもの」
美容液は「栄養を与えるもの」
クリームは「最後に油分で蒸発を防ぐフタ」
と。水分の蒸散を防ぐことはクリームの役割のひとつです。
しかし、もしお使いいただいている方で、「シャレコクリームを単なる保湿のフタ」だと思っていらっしゃるとしたら、役割が少し違っています。
シャレコクリームは、単に表面を油膜で覆って密閉することではなく、「ハリや弾力を生み出す肌の基盤(角層環境)そのものを、根本から健やかに立て直すこと」なのです。
油分で保護するイメージで考えると、シャレコレスキューバリアクリームとなります。
クリームでもそれぞれ役割が違っています。
シャレコクリームには、肌荒れを防ぐアラントインをはじめ、トウキ、シコン、イチョウ、ウコンといった和漢植物エキスが究極バランスで調合されています。
鉱物油などで皮膚の表面をコーティングするのではなく、夜の間に肌が自ら健やかに整おうとする力をそっと支え、ふっくらとしたハリを育む「土台づくりのための栄養クリーム」として設計されているのです。
土台が美しく整っているからこそ、その前に行うローションの保水や、必要な美容液の働きが生きてきます。
夜は「美しくする時間」ではなく、「美しくなろうとする肌」を支える時間「肌の時差ボケ」という少し不思議なお話から始まりましたが、肌に24時間のリズムがあることを知ると、毎晩の鏡の前での過ごし方が少し変わって見えてくるのではないかと思います。
私たちはこれまで、 「もっと効く美容成分はないか」 「もっと濃い美容液を塗れば変わるのではないか」 と、外から「何を与えるか」ばかりに気を取られてしまいますが、私たちの肌は、誰から命令されなくても自ら懸命に働いています。
紫外線を浴びればメラニンという傘を広げて細胞を守ろうとし、 乾燥すれば角層の水分を守ろうと踏ん張り、 そして夜になれば、昼間の傷を癒やして生まれ変わろうとする。
とても健気なんです。そう、肌には、生まれながらにして美しくなろうとする完璧な生命力が備わっています。
だから、夜のスキンケアで本当に大切なのは、肌に無理やり余計な仕事をさせることではなく、肌が本来の修復の仕事をスムーズに行える環境を整えてあげることです。
夜は肌を信じてそっと支えてあげる時間

- やさしい洗顔で一日の汚れを静かにリセットする
- シャレコローションで角層のすみずみまで水分を満たす(保水)
- シャレコクリームで、夜の間に肌が育つ健やかな土台を整える
- 足りないところだけ保護膜で覆ってあげる
余計な刺激を与えず、肌のリズムを整えて、あとはぐっすりと心地よい眠りにつく。
これこそが、体内時計を味方につけた最も贅沢で効果的な夜のお手入れです。
まとめると、夜は肌を無理やり美しく変える時間ではなく 「肌自身が美しくなろうとする力」を信じてそっと支えてあげる時間ということなのです。
これからのスキンケアは、「何を塗るか」という足し算だけでなく、「今、私の肌はどんな時間を生きているのかな?」と肌のリズムに耳を傾けてあげる。
そんな優しい視点で、今夜もご自身の大切なお肌をいたわってあげてくださいね。
