「若いうちから美容液を使うと肌が怠ける」
あの頃の美容常識は、今も正しいのでしょうか?
最近、街を歩いていても、SNSを開いていても、少し驚くことがあります。 高校生、大学生、20代前半の女性。そんな若い世代が、ごく自然にビタミンC美容液を使っているのです。
「朝はビタミンCが当たり前」
「毛穴にはビタミンC」
「紫外線対策にもビタミンC」
もはやビタミンC美容液は、特別なエイジングケアではなく、毎日のスキンケアの一部になりつつあります。
その光景を見ながら、私は正直こう思いました。
「えっ、もう使っているの?」
なぜなら、私たちが若かった頃の美容業界には、今とはまったく違う常識があったからです。
「若いうちは美容液は必要ない」と言われていました
今から20年ほど前。美容業界では、こんな言葉をよく耳にしました。
「若いうちから高級な美容液なんて必要ありません」
「何でも化粧品で補ってしまうと、肌が自分で働かなくなります」
「若い頃からそんなものを使っていたら、50歳になった時に使うものがなくなりますよ」
覚えていらっしゃる方も多いのではないでしょうか。
実は、シャレコも23年間、一貫して「肌本来の力を大切にすること」をお伝えしてきました。
肌が自分でうるおう力、肌が自分でバリアをつくる力、肌が不要なものを排出する力。
私たちは、「肌ができることまで化粧品が代わりにやってしまう必要はない」と考えてきました。
だから、必要以上に油分で覆わないし、何種類もの美容液を重ねないよう、そしてできるだけ
肌を甘やかしすぎない。そんなスキンケアを23年間お伝えしてきたのです。
この考え方は今も変わっていません。
40万人以上のお肌を見続けてきた今も、「これは間違っていなかった」と深く実感しています。
ところが最近、一つだけ気になることがありました。
それが、 「ビタミンCだけは、少し話が違うのではないか?」 ということなのです。
本当に、ビタミンCまで若いうちは必要ないのでしょうか?
今回、この疑問をきっかけに、皮膚科学の論文や最新の環境データを改めて調べてみました。
すると、私自身、とても興味深い事実が見えてきたのです。
それは、「肌を甘やかして怠けさせること」と「外からの攻撃を防ぐ抗酸化ケア」は、役割がまったく違うということでした。
20年前とは違う!現代の過酷な紫外線環境

私たちが「若いうちから美容液なんて要らない」と言われていた時代と現代とでは、決定的に異なっているものがあります。
それが「地球規模での気候変動と、紫外線照射量の増加」です。
気象庁の長期観測データを見ても、日本国内における地表到達紫外線量は年々増加傾向にあります。
連日の猛暑や都市部のコンクリート反射など、現代の日本列島は、私たちが若い頃とは比べものにならないほど「肌が強力な酸化ダメージを受けやすい環境」へと変化しているのです。
紫外線は、20歳だからと手加減をしてくれるわけではありません。
毎日浴びる強烈な紫外線によって、肌の内部では大量の活性酸素が発生し、「酸化ストレス」が引き起こされます。
実際、米国皮膚科学会(AAD)でも、10代前後のスキンケアは「やさしく洗う」「必要に応じて保湿する」「紫外線から守る」というシンプルな基本ケアを推奨しています。
若い肌には自分を守る優れた自律力が備わっているため、10代からむやみに高機能美容液を重ねる必要はありません。
しかし、20代以降になると、AADでも肌悩みに応じた選択肢の一つとして「ビタミンC」が挙げられていたのです。
なぜなら、「シミがないこと」と「肌内部がダメージを受けていないこと」はイコールではないからなのです。
ビタミンCは、肌の代わりに働くヒーローではありません
以前の私は、「美容液=肌の代わりに仕事をしてしまうもの」というイメージを持っていました。
たとえば、肌が自ら作るべき水分や油分のバランスを、過剰な濃厚クリームで代用し続けてしまうと、肌は「自分で作らなくともいいんだ」と怠け始めます。
これが、シャレコが「若い肌を甘やかさないで」とお伝えしてきた理由です。
しかし、ビタミンCに関しては、役割が少し違っていました。
ビタミンCは、肌の仕事を横取りして怠けさせる救世主ではなく、 あくまでも、「肌が本来持っている防御システムを、外からそっと支えるサポーター(援軍)」だったのです。

例えるなら、「日焼け止め」や「日傘」と同じです。
若いうちから日傘をさしたからといって、「肌が怠けて紫外線に弱くなる」とは考えませんよね。
日傘や日焼け止めは、肌の機能を奪うためではなく、外から受ける物理的なダメージを減らすために使います。
20年前より遥かに強烈になった環境ストレスと戦う現代において、ビタミンCによる抗酸化ケアもこれと同じ位置づけなのです。
日焼け止め = 肌の外側を守る「傘」
ビタミンC = 肌の内部で防御を助ける「援軍」
若いから援軍はいらない、年齢を重ねたから急に必要になる、という単純な話ではないのですね。
ビタミンCは日焼け止めの代わりにはならないため、基本の紫外線対策を行ったうえでの補助として考えることが大切だったのです。
では、「ビタミンCは早ければ早いほどいいのか?」というと、それも違います。
大切なのは、「現在の自分の年齢で、何のためにビタミンCを使うのか?」という目的を整理することです。
年代別にみるビタミンCとの付き合い方

【10代】まず育てたいのは「肌そのもの」 急いで高機能美容液を足す必要はありません。
やさしい洗顔、必要な保湿、紫外線対策というシンプルな基本ケアで、肌自身の自律力を育てます。
【20代】「治す美容」ではなく、「未来へ持ち越さない美容」 まだ目立つシミがなくても、過酷な紫外線による酸化ストレスは毎日蓄積します。
できてしまった悩みを治すためではなく、過酷な環境ダメージを未来へ持ち越さないための「予防的な援軍」として補います。
【30代】「守る」だけでなく、「蓄積」と向き合う 「うっすらとしたシミのようなもの」「なんとなく顔色が暗い」と感じ始める時期です。
未来を守るケアに加え、これまでに蓄積してきた光ダメージを意識するアプローチへ変化します。
【40代】「シミだけ」でなく、肌全体の質(Skin Quality)を見る ビタミンCは抗酸化作用だけでなく、コラーゲン生成への関与や肌のハリ・キメ・透明感など多角的に研究されています。
単に「シミを消す」ためではなく、肌全体の印象や質を底上げするために取り入れます。
【50代以降】「もっと濃く」ではなく、「もっと受け取れる肌」を目指す 「20%」「30%」といった数字の強さを競うのではなく、バリア機能がデリケートになった大人の肌がいかに穏やかに受け取れるかを重視します。
こうして見ると、ビタミンCに全員共通の「開始年齢」はありません。 変わっていくのは、年齢ではなく「使う目的」なのです。
前回の振り返り:「メラニン渋滞」
ここで、前回のコラムでお伝えした「メラニン渋滞」というお話を少しだけ思い出してください。
40代・50代以上のお客さまから寄せられる「急に新しいシミが増えたわけではないのに、顔全体がどんよりくすむ」というお悩み。
その裏には、肌内部で「微小炎症(火加減)」が「酸化」と「糖化(肌の焦げ)」を加速させ、生まれた悪玉物質AGEsがさらに炎症を強めるというトリプル悪循環が存在していました。
紫外線から細胞を守る頼もしいボディガードである「メラニン」は、本来なら役目を終えるとターンオーバーとともに自然に排出されます。
しかし、大人世代の肌ではこの悪循環によって排出ルートが大渋滞を起こし、行き場を失ったメラニンが肌内部に留まり続けてしまう……。これが「メラニン渋滞」の正体でした。

10代や20代の若い肌なら、自前の活発な代謝力によって、この渋滞を自力で流すことができます。
だからエイジング対策の美容液は不要です。
しかし、長年のダメージによってメラニン渋滞(回収インフラの麻痺)を起こしてしまった大人世代の肌には、甘やかすためではなく、滞ったルートを解きほぐすための適切なサポートが必要になります。
シャレコがビタミンC美容液をつくった理由
「若いうちから美容液で肌を甘やかしてはいけない」とお伝えしてきたシャレコが、なぜ「V20Cセラム」というビタミンC美容液をつくったのか?。
「ビタミンCが流行っていたから」でも「高濃度美容液が売れていたから」でもありません。
40万人以上のお肌を見続ける中で、私たちがたどり着いた結論。それは、必要に応じたケアが、結果につながるということでした。
角層に水分を抱え込み、バリアをつくり、自ら修復しようとする「肌本来の仕事」は、どこまでも肌自身の力に任せるべきです。
だからシャレコは、必要以上に洗いすぎない、油分で覆わない、摩擦を与えないという姿勢を創業以来守り続けています。
しかし、20年前とは比べものにならない強烈な紫外線や酸化ストレス、そして年齢とともに起きるメラニン渋滞まで「全部自力でなんとかしなさい」とは言えなくなってしまったということです。
そこで私たちが選んだのが、無理に強い刺激でメラニン工場を止めるのではなく、「運ばせない」「溜め込ませない」という肌本来のクリーンな排泄循環を取り戻す進化型ビタミンC誘導体「iVC HGA」でした。

【化粧品原料講座】「iVC(アイブイシー)HGA」のメラニン輸送阻害 YouTubeより抜粋
シャレコは「濃度の競争」を選びませんでした。単純に%の数字を競うのではなく、安全なビタミンC誘導体の有効濃度の20%を守り、生きた細胞、メラニン色素の観察映像(ライブセルイメージング)などで科学的にメカニズムが可視化された誠実な技術を選び、肌の排泄ルートをそっとアシストするために開発したのです。
シャレコ流、絶対に忘れてはならない順番
どれほど素晴らしい成分であっても、使う側の肌状態を無視してはいけません。
カサカサしてバリアが乱れている肌に、「年齢的に必要だから」と美容液を重ねても、肌は喜びません。
だからこそ、シャレコでは「V20Cセラムと一緒にエッセンスやローションでしっかりケアすること」を推奨しています。役割どおりに作用すれば、結果も明確に出てくるからです。
やさしく洗う(必要な潤いを奪わない)
こすらない(微小炎症の火をつけない)
ローションでしっかり保水する(乾燥した肌を整え、受け入れ態勢を作る)
そのうえで、V20Cセラム(援軍)を届ける
必要に応じて、やさしく保護する
※濃いシミや大きいシミには、4と3の順番を変えてつけていただく方法などもオススメしています。
乾いた土に種をまいても芽が出ないように、まずはローションで肌の土台を整える。
この23年間変わらない順番があってこそ、ビタミンCは最高の力を発揮してくれます。
育てるものは、肌自身に。守れるものは、早いうちから。
「ビタミンC美容液は、何歳から使うのが正解なの?」という問いに対しては、
「肌ができることは、肌に任せる。しかし、肌だけでは守りきれない環境ダメージには、そっと手を貸してあげる。」
育てるものは、肌自身に。(肌本来の自律力を甘やかさない)
守れるものは、早いうちから。(過酷化する紫外線やメラニン渋滞には、賢く援軍を送る)
若いうちから何でも与える必要はなく、紫外線や酸化ストレスまで、肌一人に背負わせる必要もありません。
20代には20代のビタミンC。
30代には30代のビタミンC。
40代には40代のビタミンC。
そして50代、60代から始めても、決して遅すぎることはありません。
年齢という数字で判断するのではなく、「今日のあなたの肌には、何が必要なのか」という視点で選んでいただけたら嬉しいです。
美容とは、流行を追いかけたり、高濃度を競ったりすることではありません。
肌の声を聞き、肌が本来持っている力を信じ、必要なものを、必要なだけ届けること。
あなたのお肌にとって、今日がいちばん若い日です。
だからこそ、今日からできる「守るケア」を、未来のあなたへの大切な贈りものとして始めてみてくださいね。

