お手入れを頑張っているのに、逆効果になってトラブルになってしまう!
という相談の中で、
「どうして、こんなにベタつくのに乾くんでしょうか?」
というお声が多くあります。
「肌がテカる」「皮脂が出る」「触るとベタつく」
そうした状態を前にすると、私たちは無意識に「潤っているはず」「乾燥しているわけがない」と誤判断してしまいます。
だから、洗顔をしっかり目に行ったり、化粧水をつけなかったり、油分を控えたりする。
こうした判断とケアが、肌をさらに不安定にしてしいます。
それは、インナードライの状態です
朝、メイクをした直後は、特に問題を感じない。
むしろ「今日は調子がいいかも」と思える日もあります。
ところが時間が経つにつれて、ふと頬に違和感を覚えたり、無意識に顔に触れたくなったりする。鏡を見ると、Tゾーンはテカっているのに、目元や口元は小じわが目立ってくる。
お昼に軽くメイク直しをすると、きれいになるどころか、ファンデーションが浮いたり、ヨレたりする。
「さっきよりかえって疲れて見える気がする」そんな感覚がよぎることもあります。
夕方になると、朝とは別人のように感じることさえあり、ベタついているはずなのに、内側が満たされていないような、言葉にしづらい乾きが出るようです。
この一日の中で起こっている違和感こそが、インナードライの典型的なあらわれ方です。
インナードライとは、簡単に言えば「肌の内側の水分が足りていない状態」。
ここでとても大切なのは、皮脂が出ているかどうかと、水分が足りているかどうかは、まったく別の話だということです。

皮脂は、肌が自分を守るためのもの
水分が足りなくなると、肌は「これ以上逃がさないようにしよう」と判断し、皮脂を多く出してカバーしようとします。
つまり、ベタつきは「潤っているサイン」ではなく、「乾燥を止めようとしているサイン」であることが、とても多いのです。
皮膚科学の分野でも、角質層の水分量と皮脂分泌量は、それぞれ別のメカニズムで制御されていることが知られています。
日本皮膚科学会 の解説でも、肌トラブルの多くは、「角質層の水分保持機能の低下」が関与しているとされています。
角質層は、スポンジのような役割
水分をしっかり含んでいるときは、柔らかく、しなやかで、外からの刺激を受け流すことができます。
けれど水分が足りなくなると、角質は硬くなり、すき間ができ、刺激が入りやすく、そして水分がさらに逃げやすくなります。
この状態で皮脂だけが増えても、肌の中は潤いません。それが、「ベタつくのに乾く」という、違和感のある感覚を生み出します。

実際に、30代後半のお客様で「ずっと脂性肌だと思っていました」とおっしゃる方がいらっしゃいました。
皮脂が出やすく、午後にはテカリ、メイクは崩れやすい。だから洗顔はしっかり、化粧水は軽め、油分はできるだけ避けていたそうです。
けれど頬はいつもどこかつっぱっていて、季節の変わり目には赤みが出る。
カウンセリングで「それ、インナードライかもしれませんね」とお伝えすると、最初はとても不思議そうな表情をされていました。
けれど、化粧水を一度で終わらせず、肌が「受け取った」と感じるまで、やさしく化粧水を重ねつけするケアに変えたところ、数週間でテカリの出方が変わってきたのです。
「皮脂を抑えたわけじゃないのに、前より落ち着いてきました」
この言葉は、インナードライを理解した瞬間をあらわしています。
インナードライが厄介なのは、見た目だけではほとんど判断できないのです。
表面はそれなりに整って見えるし、ツヤもあります。
だから「大丈夫」と思ってしまいます。
けれど内側では、水分が足りず、角質層が緊張し、バリア機能が不安定になってくるのですね。
この状態が続くと、刺激に弱くなり、回復が遅れ、ハリが出にくくなり、たるみやすく見える。こうした変化が、少しずつ、でも確実に現れてきます。

年齢を重ねた肌ほど、この影響を受けやすくなるのは、水分を保持する力が、若い頃よりも繊細になっているからです。
だからインナードライは、年齢肌を加速させる“見えない要因”とも言えます。
水分を抱えられる状態をつくる
ここで、ひとつ大切なことをお伝えします。
インナードライのケアは、「さっぱりさせること」でも「油分を増やせばいい」という話ではなく、必要なのは、水分を「入れる」ために、しっかりと水分を抱えられる状態をつくることです。
・洗いすぎないこと
・こすらないこと
・化粧水を1~2回で終わらせないこと
・肌が落ち着くまで、待つこと。
とても地味ですが、これがいちばん確実な近道なんですよ。
50代のお客さまから、こんなお話もありました
ずっと乾燥肌だと思い、クリームをたっぷり使ってきたけれど、それでも夕方にはつっぱり、メイクはヨレる。
「まず水分を丁寧につけるといいですよ」と伝え、水分を丁寧に入れるケアに切り替えたところ、肌がふわっとやわらかくなり、その上で使うケアのなじみ方が、まったく違ってきたそうです。
この「なじみ方が違う」という感覚は、角質層が水分を取り戻し始めたサインでもあります。
「保湿」よりも先ず「保水」
シャレコスキンケアが提唱している「保湿」よりも「保水」という考え方、つまり油で守る前に、水を抱えられる土台をつくることが肌にとって非常に大切なのです。
これが整っていない状態で、どんなに良い成分を重ねても、肌はそれを「守るべき刺激」として受け取ってしまうからです。
逆に、角質層が水分で満たされていれば、肌はとても穏やかに反応します。
ハリもツヤも、その結果として現れてくるのです。
インナードライは、特別な肌タイプではなく、今の生活環境、年齢、これまでのケアの積み重ねであり、誰の肌にも起こりうる「状態」です。
年齢は関係ありません
インナードライは、気づいたときに立て直せば、いつからでも間に合います。
もし今、ベタつくのに乾く、何を塗っても落ち着かない、年齢のせいだと思い込んでいた。そんな状態に心当たりがあったら、どうか思い出してください。
それは、肌が悪くなったのではなく、水分を必要としているサインかもしれません。年齢は関係ありません。
そのサインを正しく受け取り、肌と対話し保水ケアをしていく。すると次第に肌がふわっとしてくるのを実感できます。
シャレコはこれからも、インナードライという「見えない乾燥」に向き合いながら、あなたの肌が本来のリズムを取り戻すお手伝いをしていきます。