スキンケアの基本

「生美容液」って、どんな美容液なんだろう?

― 新しい美容液への期待と、開発者として私が大切にしていること―

「生美容液」という言葉を目にすると、化粧品の開発に携わっている私でも、「どんな美容液なのかな?」と興味が湧いてきます。

「生」という言葉から、搾りたてのジュースのような新鮮さや、美容成分の良さがそのままギュッと入っているような、なんとも魅力的な印象を受けるからです。

朝晩、鏡の前でお肌を見つめながら、

「なんだか最近、乾燥が気になるな」

「以前よりハリがなくなってきた気がする……」

とため息が出てしまいます。

そんな時に、お店やネットで、心惹かれる言葉が並んだ新しい美容液を見つけたら、

「これを使ったら、少し変わるかもしれない」と、期待したくなりますよね。

これまで長年お肌の相談をお受けしてきた中でも、そうやって希望を持って新しい化粧品を選んでこられた方のお気持ちを、私は本当にたくさん伺ってきました。

だからこそお伝えしたいのは、「新しい美容液への期待」と、「いまの自分の肌にちゃんと合っていること」のこの二つが重なって、初めて心から満足できるお手入れにつながるということです。

今日は「生美容液」という言葉をきっかけに、普段はあまりお話しすることのない化粧品づくりの裏側と、美容液との上手な付き合い方についてお話ししてみたいと思います。

「生」の魅力と、化粧品における本当のところ

最近では、生ビタミンCや生アゼライン酸など、新しい成分や技術を表す言葉を本当によく見かけるようになりました。
化粧品の開発に携わっている私にとって、このような新しい発想に出会えることは、とても楽しみなことの一つです。

私たちは普段、いろいろな場面で「生」という言葉に出会いますよね。

フレッシュな生ジュースや、とろけるような生チョコレート。

ちなみに、私は今も生キャラメルが大好きです(笑)

美容液の場合も、成分の特徴を生かすために、製法や容器にたくさんの工夫が施されていることがあります。

例えば、空気や光の影響を受けやすい成分であれば、品質を保つための特別な工夫が必要になります。

使う直前に成分を混ぜ合わせる仕組みや、空気が入らない特殊な容器の構造に特徴を持たせている商品もあります。

ただ、ここで一つ知っておいていただきたいことがあります。

それは、「生美容液」という言葉には、化粧品全体で定められた共通の定義があるわけではないということです。

商品によって、何を「生」と表現しているのかはそれぞれ異なります。

だからこそ、気になる美容液に出会ったら、

「この美容液は、どんな工夫をしているのかな?」

と、その背景を少し知ってみるのも大切だと思います。

 

実際に生ビタミンCを試作して分かったこと

実際に生ビタミンCを試作して分かったこと

美容液の開発で何より大切なのは、成分の良さを生かしながら、安心して毎日使えるものにすることです。

実は、V20Cセラムを開発するまでにも、私たちは数多くの試作品をつくってきました。その過程で、純粋な生ビタミンCを配合した美容液の商品化に挑戦したこともあります。

そのときに実感したのは、純粋な生ビタミンCを配合した場合、酸化のスピードが非常に速いということでした。

空気に触れないようにする特殊な容器など、十分な工夫がなければ、わずか1〜2日で黄色から茶色く変色してしまい、独特のにおいが生じてしまうこともあります。

現在販売されている製品が、こうした課題をどのように解決しているのかとても気になります。

そこには、大変な企業努力を重ねて商品化に至ったものもあれば、容器の形状などから考えると、ごく微量の生ビタミンCを配合しているのではないかなと思われるものまで、実に様々です。

美容液は、つくったその場ですぐに使い切るものではありません。

製造されてから手元に届き、ドレッサーに置いて、毎日少しずつ使っていくものですので、使い終わるその日まで、品質が適切に保たれていることもとても大切になります。

新鮮さを感じさせることだけではなく、成分の特徴を生かしながら、毎日安心して使えるように考えられていることに化粧品づくりの面白さがあると思っています。

一つを調整すると、また別の課題が見つかる

私も、新しい美容成分の情報に出会うと、いつも興味が湧きます。

「この成分には、どんな特徴があるのかな」

「どんな処方なら、その良さを引き出せるのかな」

「毎日のお手入れに取り入れやすい美容液にできるかな」

そんなことを考えながら、いつも開発を進めています。

成分とにらめっこの日々が何カ月も続くこともありました。

実際に試作を始めると、思いどおりにいかないこともたくさんあります。

例えば、とても魅力的な美容成分でも、原料特有のにおいが気になることがあります。

そのにおいを目立たなくする工夫をすると、今度は処方全体との相性をもう一度確認する必要が出てきます。

もう少しなめらかな使用感にしたいと思って粘度を調整すると、今度は肌に広げたときの感触や、ほかの化粧品との組み合わせも確かめたくなります。

一つを調整すると、また別の課題が見つかる。

美容液づくりは、本当にその繰り返しです。

そして、私がいつも考えているのは、「この美容液を使う方が、毎日のお手入れを楽しみにできるかな」

ということです。

成分の特徴はもちろん大切です。

でも、手に取ったときの感触や、肌になじませたときの心地よさも、毎日使う化粧品には欠かせないと思っています。

試作をやり直せば、それだけ完成までの時間と開発コストはかかってしまいます。

それでも、気になるところを残したまま商品化することには、とても慎重になります。

なぜなら、私たちがつくっているのは、単に美容成分を入れた液体ではないからです。

その美容液を手にする方の、毎日のスキンケアに心地よく寄り添うものをつくっているのだと思っています。

 

期待して使い始めたのに、思っていたような手応えがないとき

新しい美容液を使い始めると、

「明日の朝はどうかな?」

と、ワクワクして楽しみになりますよね。

でも、期待して使い始めたのに、思っていたような手応えを感じられないこともあります。

「私の肌には合わなかったのかな」

「もう少し続けたほうがいいのかな」「別の美容液を使ったほうがよかったのかな」

そんなふうに迷われる方もいらっしゃいます。

シャレコにも、これまでいろいろな化粧品を試してきた方から、たくさんのご相談が寄せられます。

そのとき、私たちは美容液の名前や成分だけで判断することはありません。

そのとき、私たちは美容液の名前や成分だけで判断することはありません。

まず伺うのは、毎日のお手入れについてです。

洗顔はどのようにしていますか?

すすぎのお湯は、どのくらいの温度ですか?

化粧水は、どのようにつけていますか?

美容液の前後には、何を使っていますか?

このようなことを一つずつ伺っていくと、美容液とは別のところに、見直せることが見つかる場合があります。

例えば、乾燥が気になって美容液を増やしていたけれど、洗顔では熱めのお湯を使っていた。

肌のゴワつきが気になり、頻繁に角質ケアをしていた。

化粧品をなじませようとして、何度も肌を触ったりこすったりしていた。

このような毎日の習慣が、肌への負担になっている可能性もあります。

もちろん、肌のお悩みにはさまざまな原因がありますので、お手入れの見直しだけで全てが解決するわけではありません。

ただ、肌に負担となる習慣があれば、まずそこを整えていくことがとても大切です。

シャレコでは、洗顔時のすすぎは24℃を目安にやさしく、すすぎも8回以内で行う方法をご案内しています。

肌をこすらず、必要以上に洗いすぎないこと。

化粧水で水分を補い、肌の状態に合わせて必要なケアを取り入れること。

このような基本のお手入れを見直すことで、今まで使っていた化粧品の使い心地がガラリと変わったと感じる方もたくさんいらっしゃるのです。

 

シャレコエッセンスが大切にしている「水分の通り路」

世の中の一般的な美容液というと、「濃厚な栄養を肌に与えるもの」というイメージを持たれることが多いかもしれません。

でも、シャレコが考える美容液は、少し役割が違います。

シャレコが考える美容液は、少し役割が違います。

その代表が、アミノ酸などの保湿成分を取り入れた「シャレコエッセンス」です。

シャレコエッセンスは、ただ肌の上に成分をのせるためのものではありません。

目指したのは、「水分の通り路をつくり、角層の奥へと水分を引き込むこと」です。

お肌が乾燥して硬くなっていると、せっかく水分を与えようとしても、表面ですべったようになってしまいなかなか浸透していきません。 そこでシャレコエッセンスは、肌本来が持っている保湿の仕組みである「NMF(天然保湿因子)」をふんだんに盛り込んだ処方にしています。

アミノ酸などを補うことで、こわばった肌をやわらかく整え、水分がスムーズに通る道をつくる。

そうすることで、ローションの水分をグーッと引き込み、肌をみずみずしく満たしやすくしてくれるのです。

そしてもう一つ、シャレコにはビタミンCに着目して開発した「V20Cセラム」があります。

水分の通り路をつくり、ふっくらとしたうるおいを引き込む「シャレコエッセンス」。 そして、紫外線や乾燥などのダメージから肌を守るサポートをしてくれる「V20Cセラム」と、どちらも美容液ですが、目指している役割は同じではありません。

だからこそ、「どちらがすごいか」ではなく、今の肌の状態やお悩みに合わせて選んだり、プラスすることが大切なのです。

新しい美容液を探すことも素敵ですが、今使っている美容液を、もっと心地よく使える方法が見つかることも、同じくらい嬉しいことだと思うのです。

 

美容液を選ぶときに大切にしてほしいこと

もし今、新しい美容液を選ぼうとしているなら、ぜひこんな視点を持ってみてください。

まず、今の肌のお悩みを一つに絞って考えてみましょう。

乾燥が気になるのか、ハリ不足が気になるのか、肌のキメを整えたいのか。目的がはっきりすると、必要な成分や使い心地を選びやすくなります。

次に、その商品がどんな成分を、どのような考え方で配合しているのかを確認してみてください。

「生」や「高濃度」といった言葉の響きだけで決めるのではなく、使い方や保存方法、開封後の期限なども見ておくと安心です。

そして、香りや肌になじませたときの感触が、自分にとって心地よいかどうか。

どれほど魅力的な成分が入っていても、使っていて違和感があるままでは、気持ちのいいお手入れにはつながりにくいものです。

特に新しい化粧品を使い始めるときは、いきなり顔全体にたっぷり使うのではなく、商品の説明に従いながら少量から試してみましょう。

肌が落ち着いているときに使い始め、他の新しい化粧品を同時に増やさないことも、肌の変化を確かめるうえで大切です。

もし赤みや刺激など、気になる変化があったときは無理をせず使用をお休みしてくださいね。

美容液は、使った翌日の変化だけで白黒つけるものではありません。

肌の状態を見ながら、無理のない範囲でやさしく続けてみることがとても大事ですよ。

そして、肌に合わないと感じたときには、立ち止まる勇気も必要になります。

「生」という言葉に惹かれる気持ちも、新しい美容液に期待する気持ちも、どちらも大切なものです。

そのうえで、成分の特徴を知り、毎日安心して使えるか、自分の肌に心地よく続けられるかを確かめてみてください。

新しい美容液を選ぶ時間が、成分の魅力だけでなく、自分の肌とやさしく向き合う時間になりますように。

期待する気持ちを大切にしながら、あなたのお肌に寄り添う心地よい一本を見つけていただけたら嬉しく思います。

 

10月21日から

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  • スキンケアコラム著者
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北林 利江

北林 利江

シャレコ株式会社 創業者 スキンケアカウンセラー

・1997年よりスキンケアカウンセラー。 ・2004年ウェブサイト「シャレコ美肌カレッジ」立ち上げ。 ・同年ウェブでの無料肌相談を開始。 ・同年シャレコスキンケア製品を発表。 ・スキンケアカウンセラーとしてアドバイス実績10万人を超える。 ・ミスユニバース ビューティーキャンプ講師。 ・スキンケアメルマガ「シャレコレター♪」は20年間週一回発行。 ・肌トラブル向け特に敏感肌、乾燥肌へのスキンケアアドバイスには好評を得ている。

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