スキンケアの基本

肌は記憶する・・・ そのシワは、本当に「戻らないもの」でしょうか?

肌は、静かに“記憶”を綴っています

シワという名の「過去の記録」を美しい未来へ書き換えるために

そのシワは、本当に「戻らないもの」でしょうか?

鏡の中に、ふと見慣れない影を見つけることがあります。

「このライン、いつの間に刻まれたのかしら……」

「昨日より少し、深くなったような気がする」

最初は光の加減かと思うほどの微細な変化が、いつしか確かな形となり、私たちの表情の一部になっていく。そんなとき、多くの方がこう諦めてしまいます。

「一度刻まれたシワは、もう二度と戻らない」

これは、長い間スキンケアの常識とされてきた、少し寂しい考え方です。

ですが、本当のところはどうなのでしょう。

同じ年月を重ねても、驚くほどたおやかな肌を保っている方がいます。あるいは、お手入れの「向き合い方」を変えただけで、見違えるほど瑞々しい印象を取り戻す方もいらっしゃいます。

ここから導き出されるのは、シワとは決して「固定された絶望」ではなく、今の肌の状態が映し出している、いわば“一時的な記録”に過ぎな*という、希望に満ちた可能性なのです。

肌は記憶している

 

肌という名のキャンバスが記録している

ここで大切にしたいのが、「肌は記憶する」という考え方です。

私たちの肌は、日々どのような環境に身を置き、どのような扱いを受けてきたかを、驚くほど克明に記憶しています。

たとえば、このような日々が続いてはいませんか。

・長時間のエアコンによる乾燥に晒されている
・紫外線のヴェールを意識し忘れてしまう
・体内の水分が不足しがちである

こうした環境が積み重なると、肌はそれを「常態(当たり前のこと)」としてインプットしてしまいます。

その結果、肌の奥深くから潤いが失われる「インナードライ」を招き、ハリを保つことが難しい状態が定着してしまうのです。

さらに、私たちがつい無意識に行ってしまう「肌への触れ方の記憶」も無視できません。

・タオルで水分を拭き取る際、つい強く拭いてしまう
・良かれと思って、化粧水をコットンでパッティング
・マッサージで、肌の深部に負荷をかけてしまう

これらは肌にとって、決して心地よい刺激ではありません。

こうした「微細な負担」の記憶が蓄積されることで、肌は次第に健やかさを損ない、シワやたるみを引き起こす一因となってしまうのです。

 

変わる力は失われない

「色々とお手入れを変えても、手応えが感じられない」

そうおっしゃる方の肌は、決して「変わる力」を失ったわけではありません。

ただ、慣れ親しんだ過去の記憶を、律儀に繰り返しているだけなのかもしれません。

世界の肌環境に目を向けても、その差は歴然としています。

乾燥した気候や強い日差しの中で過ごす地域の方は、やはりシワが深く刻まれやすい傾向にあります。

これは、遺伝だけではなく、日々どのような環境を肌に記憶させてきたかという「積み重ね」の結果なのです。

つまり、今日からの「環境」と「習慣」を書き換えることができれば、肌の未来もまた、新しく描き直すことができるのです。

正しいケアで肌は変わる

 

「変える」ことよりも、「本来の姿へ戻す」こと

近年のスキンケアは、強い成分で無理やり肌を矯正するのではなく、肌が本来持っている力を呼び覚まし、「整え、戻す」という慈しみのケアへとシフトしているように思います。

過剰な刺激を与えるケアは、肌の大切なバリア機能を損ない、さらなるインナードライを加速させてしまいます。

それでは、せっかくのお手入れが逆効果になりかねません。

シワは、これまでの習慣がもたらした「結果」であると同時に、今まさに変化しようとしている「過程」でもあります。

その変化を美しく導く鍵となるのが、「アミノ酸による保水力」です。

アミノ酸は、肌の潤いの源である天然保湿因子(NMF)の40%以上を占める、生命の美しさそのもの。

水分を優しく、かつ力強く抱え込み、決して逃がさない。この「保水」の力こそが、肌が求めている真の救いなのです。

あなたの肌は大丈夫?

 

肌の記憶は、やさしさで書き換えられる

では、刻まれてしまった記憶をどのように書き換えればよいのでしょうか。

その答えは、驚くほど静かで、穏やかなものです。

「肌が心から安心できる状態を、今この瞬間から、丁寧に贈り続けること」

今日から、ご自身の肌を最高級の薄絹を扱うように、優しく慈しんでみてください。

【記憶を美しく書き換える所作】

・洗顔は、清らかな温度で:「約24℃」で、20秒以内に。

・タオルは、肌に添えるだけ:摩擦は禁物です。水分を吸わせるように、そっと置きます。

・化粧水は、やさしく:手のひらでやさしく押さえるように5〜6回に分けてつけます。肌が自ら潤いを吸い上げるのを待つように、優しく包み込んでください。

この「静かな慈しみ」の積み重ねが、肌の記憶を少しずつ、瑞々しいものへと上書きしていきます。

シワは「消し去るもの」ではなく、肌の質感を整え、潤いで満たしていくことで、「その人らしい、輝きに満ちた表情」へと昇華させていくものなのです。

 

何かを足す前に、まずは「戻す」

シワやたるみに心が揺らぐときほど、新しい何かを足す前に、まずは肌を「あるべき姿」へ戻してあげてください。

肌は、正しく整うことで、私たちが想像もしなかったような生命力を見せてくれます。

年齢に抗うのではなく、年齢を慈しみながら、丁寧に整えていく。

肌は、いくつになっても、再生の余地を秘めています。

その奇跡を起こすのは、魔法のような薬ではなく、あなた自身の手による「正しい積み重ね」です。

シャレコのメンバーの皆様が、驚くほど若々しく、ふっくらとした肌を保っていらっしゃる理由。

それは、日々のスキンケアを通じて、肌に「美しく健やかな記憶」を刻み続けてこられたからに他ならないのだと、私たちは確信しております。

 

 

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  • スキンケアコラム著者
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北林 利江

北林 利江

シャレコ株式会社 創業者 スキンケアカウンセラー

・1997年よりスキンケアカウンセラー。 ・2004年ウェブサイト「シャレコ美肌カレッジ」立ち上げ。 ・同年ウェブでの無料肌相談を開始。 ・同年シャレコスキンケア製品を発表。 ・スキンケアカウンセラーとしてアドバイス実績10万人を超える。 ・ミスユニバース ビューティーキャンプ講師。 ・スキンケアメルマガ「シャレコレター♪」は20年間週一回発行。 ・肌トラブル向け特に敏感肌、乾燥肌へのスキンケアアドバイスには好評を得ている。

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